魔法少女まどか☆マギカ

まどマギ9話ED曲「and i'm home」さやかと杏子の歌が泣ける理由 と演出の意味を考察


「魔法少女まどか☆マギカ」テレビシリーズ9話の特別ED(エンディング)で涙腺崩壊したという人は多いのではないでしょうか?

今回は9話のEDに使われている、まどマギの数少ないキャラソンで神曲の「and i'm home」を深掘りしていきます!

※ネタバレを含みます

「and i'm home」とは

魔法少女まどか☆マギカ・テレビシリーズ9話の特別ED曲です

美樹さやか(CV:喜多村 英梨さん)と佐倉杏子(CV:野中藍さん)の声優さんによるツインボーカル曲(キャラソン)になっています。

テレビ放送時にはなかった特別なエンディング

テレビ放送でしかまどマギを見ていない人にとっては「9話の特別EDって何?」と寝耳に水かもしれません。
実はこの9話、テレビ放送時にはエンディングがありませんでした。
その後発売されたDVD/BD版に特別ED曲が追加されています。
現在主流になっているVOD(ビデオ配信系のサブスク)ではDVD/BD版が配信されているので、そちらで9話の特別EDを見ることもできます。

作曲はwowaka(ヲワカ)さん

作詞・作曲はwowaka(ヲワカ)さんが担当しています。
ニコニコ動画でボカロ曲を発表していたミュージシャンです。
代表曲は「裏表ラバーズ」や「ワールズエンド・ダンスホール」など人気曲多数。
アップテンポでノリノリな曲が人気のwowaka節を抑えて、まどマギに全振りしたとwowakaファンを騒がせた曲でもあります。
※wowaka(ヲワカ)さんは2019年4月5日に急性心不全で死去。

イラストはうめてんてー

9話のEDは曲だけではなくイラストもオリジナルです。
溺れたさやかを助けようとする魔法少女の杏子の姿が描かれている2人の一枚絵ですが、これはまどマギのキャラデザを担当したうめてんてー(蒼樹うめ先生)の書き下ろしです。

呪いという海で溺れているさやかを救おうとしているようにも見えます。曲とこの絵のダブルパンチ。破壊力が凄まじいです…。
9話のストーリーと2人の関係性を一枚の絵で完全に表現しているうめてんてーは天才ですね。

イラストを見たい人はさやか杏子EDで検索してください。

EDのイラストが自爆シーンに一瞬映る

実はEDで使われているこの一枚絵は、劇場版:[後編]永遠の物語の杏子がさやかを巻き込んで自爆した瞬間のシーンに1カットだけ使われています。(劇場版:前編後編はテレビシリーズの総集編です)

まどマギにはたくさん伏線や隠れメッセージが込められていますが、これもその一つです。
ファン心くすぐられますね!

繰り返し聴くほど泣けるスルメ曲

曲調はしっとりバラードでTHE・キャラソンといったテイストです。

曲の長さも2:50と短めでもうちょっと聴きたい!とついリピートしてしまい沼にはまります。
この曲は歌詞の内容も魔法少女たちのことが書かれており、より切なさを助長します。

涙腺崩壊「and i'm home」の歌詞

前半の歌詞は9話がテーマの内容となっていて、曲の後半は魔法少女5人が抱えている悲しみや苦しみがテーマになっています。

9話のEDでは前半部分が流れます。

サビで転調することでグッと心を掴まれ、フルで聴いた人は「何度でも名前を呼ぶよ。不確かな未来でも離せないもの、思うだけ心が痛いよ」後半の歌詞のここで涙腺崩壊した人も多いはず。

 

9話が特別EDで泣ける理由

8話〜9話ではさやかが魔女化する衝撃の展開になったテレビアニメシリーズ。
9話の最後は、さやかと杏子が共に死んでしまうという悲しい展開のラストでした。

2人が死んでしまった…と呆然としているところに突然流れ始める2人の歌声が見ている人の涙腺を崩壊させます。

2人が特別EDになったのは何故か。

最初は敵対していた杏子とさやかでしたが、お互いの境遇を知ったことで2人の距離は近付きました。

失恋で自暴自棄になったことから魔女化したさやかをなんとか助けるために杏子は力を尽くします。

しかし、さやかの魔女化を戻す術がないことを悟った杏子は

「ひとりぼっちは寂しいもんな。いいよ。一緒にいてやるよ。」と言って、さやかと共に死ぬことを選びます。

この話の流れだけを見ると少女2人の友情物語に見えますが、実は100%そうとも言い切れません。

何故なら、さやかを助けることが叶わないと悟った杏子が自らのソウルジェムを破壊し自爆したのは「自殺」だと言われているからです。

杏子は自殺したのか

杏子の強さと、後から駆けつけたほむらが力を合わせれば、魔女化したさやかを倒すことはできたと考えられます。
2人でワルプルギスの夜を倒す計画をしていたほどなので、魔女化したばかりのさやかを倒すのはそう難しいことではなかったはずです。
しかし、なぜ杏子は自爆という道を選んだのでしょうか?

答えは「生きていく意味を失い、ちょうどいい死に場所を見つけたから」です。

杏子は父親の願いを叶えるために魔法少女になりました。しかし、杏子が願ったということが父親にバレてしまい、それがきっかけでおかしくなった父親は杏子以外の家族を巻き込み一家心中してしまいます。
自ら願ったことが引き金となり、自分を残して家族全員がいなくなってしまった杏子は独りで生きていました。

しかも、さやかの魔女化をきっかけに自分もいつかは魔女になってしまうということを知り、さらに魔女化を止める・戻す術はないと知った杏子は生きる意味を見失ってしまいます。

独りでいることの辛さ・寂しさをしっている杏子はひとりぼっちのさやかに自分の姿を重ね、死に場所としてさやかと一緒に逝くことを選びました。

「さやかを独りにしないために」という体の良い理由を見つけた杏子は、ここを自分の死に場所にできるというエゴから自爆(自殺)します。

杏子の境遇を考えると、「私がしてきたことは一体何だったんだよ。」という気持ちになって自殺したということを想像するのは難しくありません。

(ストーリー展開としてもここで杏子が生き残ると、ほむらが魔法少女として1人生き残る展開にもっていけないということもあると思います)

魔女化したさやか・オクタヴィア(人魚の魔女)とEDのイラストについて

さやかは想いを寄せていた幼馴染の恭介の怪我を治すために魔法少女になりました。
しかし恭介はそのことを知らず、さやかの親友と付き合います。

そして、さやかは「オクタヴィア(人魚の魔女)」になってしまいます

人魚姫という童話は、人魚姫が溺れた王子様を助け自ら人間になってまで王子様に会いにいきますが、王子様は別の人と結婚してしまいます。人魚姫は自分の想いが叶わず、最後は海に身を投げて泡になって消えてしまいます。

人魚姫は孤独に消えてしまいますが、さやかには杏子が寄り添っています。

童話とは子供に読み聞かせるものという印象がありますが、その中身はこの世の不条理を子供の心に刻みつけるという役割があります。

たくさんの人たちが子供の頃に何度も読み返した人魚姫の切ない物語は、目には見えない心の深いところで傷になり私たちの中に残っています。

きっと人魚姫のことをわかってあげられる人がいたら、さやかと杏子のようなラストシーンになったのではないでしょうか。

うめてんてーが描いた特別EDの一枚絵には、杏子がさやかと共に逝くという意味だけでなく私たちの心に深く刻み込まれた人魚姫に対する悲しい想いを救いだしてくれるような優しさが感じられます。

 

さやかと杏子の関係を考察

失恋をきっかけに魔女になってしまったさやかと、共に死ぬことを決意した杏子。

過去の自分をさやかに重ねてみていた杏子は、さやかを救いたい一心で最後は自爆します。

EDのイラストはその後の2人の様子を描いています。
恭介への想いや後悔の念に溺れて闇落ちしたさやかを救い出そうと優しく手を取る杏子の姿です。

水の中として描かれているのは、さやかが人魚の魔女であること、人魚姫との関連づけ、さやかが負の感情に溺れたというような意味が込められています。

 

このEDが新編の2人の関係につながる

体を張って自分を救おうとした杏子のことを、テレビシリーズの最後に円環の理の一部になったさやかは覚えています。

そのため、続編の劇場版:新編では2人は恋人のような姉妹のような関係を築いています。

さやかは杏子の存在があるおかげで、恭介と付き合っている仁美のことを心配する心の余裕も持てるようになっています。

 

まとめ

さやかと杏子が歌う特別EDを見れるのはテレビシリーズの9話です。

テレビシリーズの総集編となる劇場版:[後編]永遠の物語の杏子の自爆シーンに9話EDで使われているさやかと杏子の一枚絵が1カットだけ入れられています。
ただ、「and i'm home」が流れる涙腺崩壊のエンディングを見たい人はテレビシリーズで見る必要があります。

テレビシリーズでは悲しい役回りのさやかでしたが、その後に公開された劇場版[新編]叛逆の物語ではまた新しい展開になっています。
そして2021年に製作が発表された更なる続編と続きます。

杏子とさやかに希望はあるのでしょうか?

今度こそ、幸せになってほしいと切に願っています!

 

-魔法少女まどか☆マギカ